もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第0回 『尉繚子の前提のブッ飛び推察』

前回まで、ネタにする戦略本を決めきれず、雑記として中華の滅亡パターンを現代に適用してみると~みたいなことについて書いていました。 最終的に、軍事的に滅びる時が来たらどうなるか、というシミュレーションをしてみると、今の中華の軍事的な意味での地形的な強みや、作り上げた周辺情勢の有利さが半端なくて、かなり周辺や内部に工作を仕掛けて動揺させないといけない。そして、最後の軍事行動にあっては、その時に…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第1回 『天官篇1 転落する魏と躍進する秦』

初の中華統一王朝となった秦(しん)。それを成し遂げた秦王政、その政がまだ統一に本格的に着手する前から、統一後の展望を見越して採用した戦略書。それが尉繚子(うつりょうし)。これでウツって読むんかい! という司馬法二巡目に匹敵するくらいにひねくれた前提でもって、当ブログの中で最も軍規の厳しい戦略書、尉繚子(うつりょうし)の・・・二巡目をやってみたいと思いまッス!う~~ん、この前提で行くと始皇帝…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第2回 『天官篇2 人がやることは占いを超える』

尉繚子の二巡目をやるに当たり、読む前提を・・・、秦王政が中華統一事業に乗り出す前に、統一後の展望も踏まえて、統一後はこうやるからな!という軍事面に重きを置いた未来への方針を記したのが、尉繚子。・・・ということにしまして、 本編の導入部にあたる最初の篇であります天官篇に、前回入ったつもりでしたが、 「梁(りょう)の恵王、尉繚子に問う・・・」という最初の一文の裏にある、秦サイドがひそかに強調…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第3回『兵談篇1 理想は土台から』

尉繚子を著したとされる尉繚(うつりょう)、この謎だらけの人物の二代目か三代目が秦王政に仕え始めたのは、秦による軍事的な統一事業が本格化するちょっと前のこと。そして、尉繚子が完成したのがいつかは不明・・・。 統一はまだこれからだけども、遥かその先を見越して、統一後の帝国運営の方針のうち軍事面の方針を決めるために、秦王政は尉繚子を採用した。という、ひねくれた前提でもって読んでいきます、尉繚子の…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第4回 『兵談篇2 無理が出来るのは超短期のみ』

初の中華統一を成し遂げた秦王政、・・・後の始皇帝。 秦王政が尉繚子(うつりょうし)の著者とされる尉繚を雇い入れたのが、統一事業が本格化するちょっと前。 尉繚子の二巡目ではこの戦略書を読む際に・・・。統一前の段階から統一後の展望を予測し、統一後の統治方針のうち軍事面での方針としたのが、尉繚子だ。という強引でアクロバティックな前提を押し通そうと思います。 こんな前提にしちゃったもんだから、…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第5回 『兵談篇3 風林火山の風と火を重視』

秦王政による中華史初の中華統一王朝扱いとなる秦、政が国家の軍事方針の書として採用したとされるのが尉繚子。 尉繚子の著者たる尉繚を雇ったのが、軍事的な統一がまだ本格化していない頃。そこから、統一後を見越して、統一後の帝国の運営方針の軍事面を決めたのが尉繚子。という前提で読んでいくのが、尉繚子の二巡目。 尉繚子 二巡目第5回 兵談篇3 尉繚子というのは、古代中華兵法の中でもかなり新しい…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第6回 『制談篇1 まずやることは・・・』

当ブログで古代中華兵法の尉繚子をやるのは二度目でゴザイマス。 一巡目との最大の違いは、秦王政が尉繚を雇ったのが中華統一事業が本格化するちょっと前。その一点のみを強調して、秦王政は統一前から統一後の帝国の運営方針を考えており、統一後の軍事面の方針を決めるために利用(再編集)したのが尉繚子。という強引な前提を採用しているところであります。 孫子・呉子・司馬法のように、散逸の話もあまり聞か…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第7回 『制談篇2 ダメダメ軍団』

史上初の中華統一を成し遂げたを秦王政。統一を本格化する前に統一後の方針を決め、その軍事面の方針として採用(再編込)されたのが尉繚子。という前提で、二度目の尉繚子をやっております。 尉繚子最大の特徴であります、超厳罰主義の入口にさしかっております、制談篇。今回は尉繚氏が主張する当時の戦場。 尉繚子 二巡目第7回 制談篇2 現状の戦場がいったいどういうものか、という説明が意外とないのが…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第8回 『制談篇3 急速に組織を拡大するには』マニュアル、教本、見たこと無い

史上初の中華統一という、今の国際関係にも大きく影を落とすほどに、余計なことをしてくれた秦王政。 そんな政が、統一を本格化する前に統一後の展望を見据えて、統一後の国家の運営方針を決めておき、軍事面の方針として採用した書、それが尉繚子。という強引な前提で読んでおります、尉繚子の二巡目。 今回はどんな軍を目指すと尉繚が考えていたかのお話。 尉繚子 二巡目第8回 制談篇3 尉繚の特徴的な…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第9回 『制談篇4 他国の助けを必要とするということ』

史上初の中華統一を成し遂げるという、1800年先の現在にも国際情勢に影響を残すという、余計なことをしてくれた秦王政。 その秦王政が中華統一のために中華の他国を完全に滅ぼし始める少し前、雇われたのが尉繚。統一前から統一後の統治方針を見据え、統一後の軍事面での方針として採用した戦略書が尉繚子。という強引な前提で二巡目を読んでおります。 前回の話の終わりに、古代中華戦国時代末期の戦乱が終わ…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第10回 『制談篇5 拡大するということ』

史上初の中華統一を成し遂げた秦王政。この王が軍事的な中華統一に乗り出す少し前、政は兵家の尉繚(うつりょう)氏を雇用。 統一前から統一後を見据え、統一後の軍事面の方針として採用したのが、尉繚子。という前提で読んでおります、尉繚子二巡目。 前回は、戦乱が終わらない理由の一つが指摘されました。大戦力を用意しておきながら、法制度も守られず統制もとれないことから、内実がガタガタの状態になり、い…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第11回 『戦威篇1 士気の奪い合い』

史上初の中華統一に本格着手する前に秦王政に雇用された戦略家、尉繚氏。 統一後の天下統治の方針を統一前から決めておこうとした秦王政、軍事面に置ける方針としたのが尉繚子。という前提で読み進めております、尉繚子二巡目。 前回まで建国から国家の運営方針という、戦場から遠く、戦争をやるための基礎の話がありましたが、今回から戦場にやや近づくような話が並ぶ、戦威篇に入ります。 尉繚子 二巡目第11回…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第12回 『戦威篇2 士気を減らさない注意』

史上初の中華統一、現在の国際情勢にまで影響を与えるほどの前例を作るという、大変余計なことをやってくれた秦王政、後の始皇帝。 政が統一を本格化させる前に雇って、やたら高い地位につけられたと言われる戦略家が尉繚(うつりょう)氏(うじ)。 内政と外交の参考書に韓非子、建国軍事の尉繚子、という見方も出来るわけでして。 統一が本格化する前から統一後の展望を見据えた秦王政が、軍事面の方針として…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第13回 『戦威篇3 士気を上げるということ』

史上初の中華統一という余計なことをやってのけてくれた秦王政。そんな政が軍事による中華統一を開始する少し前。尉繚なる兵家を雇用。 統一前から統一後を見越して、統一後の軍事面の方針としたのが、尉繚子。 という前提でもって二巡目をやっております尉繚子。 戦威篇において、戦いは士気の奪い合い、ということから、士気の話が続いております。 前回は,士気をミスミス下げることをやらない、という話でし…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第14回 『戦威篇4 戦時平時の優先順位』

史上初の中華統一という・・・、周辺勢力にとっては余計なこと以外のなにものでもないことをやってのけてくれた、新王政、後の始皇帝。この人物がセレモニーとしての軍事侵略を本格化させる少し前。雇用した人材の一人が尉繚(うつりょう)氏。 超短期決戦・超高速機動を原則に、戦時を優先した体制を平時から維持する。 当ブログでの尉繚子の二巡目につきましては、秦王による雇用時期と統一までの秦の軍事方針の違い…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第15回 『戦威篇5 富ますべきは下』

後の始皇帝である秦王政による史上初の中華統一、周辺情勢にとって史上最大級の余計な大イベント。 そんな中華統一事業、軍事面による統一が本格化する前に、秦王政によって雇われた者の中に兵家の尉繚(うつりょう)氏(うじ)がおり、最終的に軍事の要職につけられる。 そこから、尉繚子二巡目におきましては、秦王政が中華統一前から統一後を見越して、統一後の帝国運営の軍事面における方針としたのが尉繚子。…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第16回 『攻権篇1 下から上を見てみると・・・ 』

今なお日本の外交にも国際情勢にも影響を与える、大陸中華統一国家。そのファーストケースという余計な前例を作ってくれたのが秦王政。 その王が最後のセレモニーである軍事統一をやる前に、兵家の尉繚(うつりょう)氏(うじ)を雇用。尉繚は最終的に軍事の要職へとつけられたそうで。 その辺だけを見まして、秦王政が統一後を見越して、統一後の帝国運営のための軍事面の方針にしたのが尉繚子。という強引な前提で進…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第17回 『攻権篇2 拳王ラオウの限界』ああ、テントウムシの天秤のあれ?

初めて中華統一をやりやがった秦王政が、統一前から統一後を見据えて、帝国運営における軍事方針の参考にしたのが尉繚子だ!という、かなり強引な前提でもって、当ブログでは尉繚子の二巡目をやっております。 現在は攻権篇をやっております。 自軍にはしっかり統制をきかして、各部隊には軍規を徹底して、軍上層の意思通りに軍を動かして、運にも頼らずに実力で勝利する!というのが攻権だと推測した上で読み進ん…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第18回『攻権篇3 マケタラシマイの世界』

史上初の中華統一にあたり、六国への軍事侵攻を本格化する前に、秦王政が雇った兵家、尉繚(うつりょう)。 そういう点から、中華統一後の帝国運営の軍事方針の書としたのが尉繚子だ!という強引な前提で読み進めております、尉繚子の二巡目。 無計画に始めただけありまして予想以上に長い回数がかかっております。ちょっと私の命数と比べていくと、終わらない可能性が高くなってまいりました・・・。 尉繚子 二巡…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第19回 『攻権篇4 大帝国は勝つだけではなく勝ち方も大事』

史上初の中華統一という、今に至るまで国際情勢に影響を持つ余計なことをやってくれた秦王政。軍事的な侵略という最後のセレモニーを本格化する前に、雇った兵家の一人に尉繚(うつりょう)氏(うじ)がいた。 ただその一点のみから、統一後の帝国運営の方針のうち軍事面の方針が尉繚子だ!という強引な前提を作りあげて読み進めております二巡目。 今は攻権篇に入っております。攻権についての定義が語られないま…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第20回 『攻権篇5 代わりはいくらでもいるのが組織』

史上初の中華統一をやりやがった秦王政。最後の〆の一大セレモニーである六国とその他小国への軍事侵略。それが本格化する前に秦王政に雇われたとされる兵家の尉繚(うつりょう)氏(うじ)。 ただその一点のみでもって、統一後の帝国の運営方針の軍事面の書が尉繚子だ!という前提で読み進めております二巡目。 尉繚子 二巡目第20回 攻権篇5 今回は尉繚子が考える、組織とはどんなものか、という話の一角がの…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第21回 『攻権篇6 超短期決戦構想』

秦王政が史上初の中華統一に向けて最後の一大セレモニーたる軍事侵略を本格化する前、政が雇った兵家の一人が尉繚(うつりょう)氏(うじ)。 そのタイミングから、統一後の帝国運営の軍事面を定めたのが尉繚子だ!という無理のある前提で進めております尉繚子二巡目。 今回は五つ目の攻権篇、最後の回になります。 尉繚子の中の特徴の一つ、超短期決戦・超高速機動の断片に触れた話になります。 尉繚子 二…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第22回 『守権篇1 準備をおこたらない』

史上初の中華統一という余計なことをやった秦王政。最後の一大セレモニーである軍事侵略を本格化する前に、新王政は兵家の尉繚(うつりょう)氏(うじ)を雇う。だから、尉繚子は統一後の帝国の運営方針のうちの軍事面の書だ!という強引な前提で進んでおります尉繚子二巡目。 前回、そんなに長くないのに回数のかかりました攻権篇が終わり、今回からは次の篇の守権篇に入ります。 攻撃の後に防禦の話。バランスはとれ…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第23回 『守権篇2 強固な城なくば籠城できず、援軍なくば籠城 勝てず』

大陸中華の周辺勢力にとって最大の厄介、中華統一勢力。その偉大にして大迷惑な前例を作ってくれやがったのが秦王政。 その秦王政が最後の一大セレモニーとしての六大国とその他の国への軍事侵略を進める少し前、尉繚(うつりょう)氏(うじ)なる兵家を雇用。ただその一点のみを見て、統一後の帝国の運営方針のうち軍事面を定めたのが尉繚子だ!という前提で読み進めております尉繚子二巡目。 現在は守権篇をやっ…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第24回 『十二陵篇1 勝利のために』

初の中華統一、これさえなければ東アジアの歴史は今のようなものにはならなかったろう。今頃は欧州のアジア版が・・・。 そんな多様性を破壊する統一中華のファーストケース。秦王政による秦帝国。中華統一最後のセレモニーである六国への軍事侵略が本格化する少し前、秦王政がやとった兵家の中に尉繚(うつりょう)なる人物がいた。尉繚は最終的に軍事のナンバー2にあたる要職へと抜擢。 そういう辺りから、尉繚…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第25回 『十二陵篇2 敗北の種』

史上初の中華統一という周辺勢力にとって余計なことをやらかした秦王政。最後の一大セレモニーである六カ国とその他の小国への侵攻。それが本格化する前に秦王政に雇われた一人が尉繚(うつりょう)氏(うじ)。 その一点のみを強調して、尉繚子は統一後の帝国運営方針のうち軍事面を決める書だ!という強引な前提でもって読み進めております尉繚子二巡目。 一巡目はさっさと終わりましたが、二巡目のほうは回数がかか…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第26回 『武議篇1 全ては実力の賜物』

中華統一、これが当たり前にならなければ、今の歴史はなかった、同時に、今のシッチャカメッチャカな情勢もない。 そんな偉大にして周辺勢力にとっての大迷惑な前例を作り上げたのが、秦王政、後の始皇帝。 中華統一に向けての最後のセレモニーである軍事侵略を本格化させる少し前、秦王政が雇った中に兵家の尉繚(うつりょう)がいた。そして尉繚は軍の要職へ・・・。 ということのみを強調して、尉繚子は統一…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第27回 『武議篇2 自給自足は超大国の特権』

広大な大陸中華は一つの勢力によって支配されるのが当たり前、という統一中華構想。現代でも周辺と世界に悪影響を与えるこのイメージが固められる原因ともなった、史上初の中華統一ケース。春秋戦国時代の最終勝者、秦。 その史上最大の余計なことをやってくれた秦王政が、軍事行動による直接の侵略を始める少し前。政が雇った兵家の一人に尉繚(うつりょう)なる人物がいた。最終的に軍事の最高クラスにまで抜擢された尉…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第28回 『武議篇3 見せしめと希望の星』

中華統一中華統一、と前置きで何度も書いてきましたが。いい加減面倒になりましたので、今回は略していきたいと思います。 尉繚子二巡目の前提は、尉繚子は統一後の帝国の運営方針の軍事面の書だった! 現在は武議篇に入っております。 尉繚子 二巡目第28回 武議篇3 尉繚子の最大の特徴は、組織内の統制にあたり誅殺のハードルがやたらと低くて、軍法が厳しいということ。 「凡(およ)そ誅賞(ちゅうし…

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もしも帝国になったなら・・・(尉繚子 二巡目) 第29回 『武議篇4 自由貿易と国家管理のさじ加減』

今や東アジアの脅威どころか、世界的な脅威とすらなる大陸中華。それもこれもあの広大な中華圏を一つの勢力が統治するのが当たり前。という認識が出来てしまったからで。そのファーストケースになりやがったのが春秋戦国時代の最終勝者、秦。 秦王政による最後のセレモニーである六国侵略が本格化する前、政が雇った兵家の一人に尉繚(うつりょう)氏(うじ)がいた。後に尉繚氏は統一最大の難敵である楚への買収工作を提…

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