呉子 二巡目 第1回 序 『呉起、採用面接で成功』 今からあの漫画を全巻読む勇気はない・・・

今回から呉子の二巡目をやりたいと思いまッス! 当ブログでは呉子の記述のモデルとなった呉起氏を呉起ィさんと呼称しております。 理由としましては「宰相(大臣)にならなければ帰って来ない!」という宣言を「どっかの国の宰相に俺はなる!」と勝手に言い換えまして某超有名漫画と強引にかぶせて呉起ィさんと呼ぶという・・・大変浅い考えでゴザイマス。 一年以上前に一度だけやったきりなので、モチロン内容…

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呉子 二巡目 第2回 図国篇 その1 『四徳の表裏』 キレイゴトの裏にエゲツナイことがあるのは感覚的にはよく分かる。

今回から呉子最初の篇であります図国篇に入りたいと思いまッス! 「国を図(はか)る」戦争に備えるための国造りや内政の話が展開されているそうで、この篇は「呉子 曰(いわ)く、 昔の国家を図(はか)る者は、 必ず先(ま)ず百姓を教えて、 万民と親しむ」という文から始まります。 ココで言われる百姓というのは、おひゃくしょうさん、という意味の農民ではなく、ひゃくせい、氏姓のある由緒正しい家柄の…

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呉子 二巡目 第3回 図国篇 その2 『攻撃有利!』 今日、取られたなら、明日、取返しに行く。そしてまた取られる・・・

今回も前回に続き、呉子の図国篇をやりたいと思いまッス! まずは、呉起ィさんが軍を強くするにあたり大前提と主張する精神的要素。恥。 「凡(およ)そ国を制し軍を治むるに、 必ず之(これ)に教うるに礼を以(もっ)てし、 之を励ますに義を以てし、 恥あらしむるなり」 国を秩序立ったものにし、軍を正常に機能させるにあたり、必ず民衆(兵士)には敬意と礼節をもって丁寧に教え、大義や戦功の重要さで…

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呉子 二巡目 第4回 図国篇 その3 『強き国とは』 質問一つでも分かっているか分かっていないかが分かる!と昔、教師に言われたわ・・・

呉子の話の形式には大きく三つありまして、 ・呉起ィさんはこう言いました云々。・ある質問に呉起ィさんはこう答えました云々。・こんなことがありました云々。 呉子の半分以上が質問に呉起ィさんが答えるという形式を取り、その質問をするのが、魏の武侯。この王様は、かつて呉起ィさんを面接の末に採用した文侯の息子にして次の王。 武侯は魏を一気に拡大させた王様として名君扱いですが、呉子の中では魏を大…

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呉子 二巡目 第5回 料敵篇 その1 『呉起式戦国分析概要 上』 賢者を粗末に扱ったら国が害を被るって三略の言葉だったっけ?

今回から呉子の料敵篇に入りたいと思いまッス! 「敵を料(はか)る」敵状を分析し、勝利の可否を見定め、取る手段を決める。 料と書いて「はかる」と読むのは、孫子先生の中でもちょろっとあった気がしますが、どこだったかな・・・ 料敵篇の始まりは、頭を悩ます武侯の質問から始まります。 「今、 秦 吾(わ)が西を脅かし、 楚 吾が南を帯び、 趙 吾が北を衝(つ)き、 斉 吾が東に臨(のぞ)み…

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呉子 二巡目 第6回 料敵篇 その2『呉起式戦国分析概要 下』 まあ・・・確かに今の大陸側の中華も十年前、二十年前とは全然違うわな・・・

前回、俺の無駄話が長くなり過ぎたせいで出来なかった、呉起ィさんによる中華は戦国時代初期の大国のザックリとした敵状分析のお話の続きをやりたいと思いまッス!一巡目の時はこんなに長かったかな・・・ 楚(そ)、戦国時代に春秋末期に名を上げた呉や越を急襲し、長江沿いの大国となり、後に三国志の呉やその後の南北朝時代など、中華で南の独立王朝と言えば、基本的に楚と同じような分布になるんだとか。中華が統…

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呉子 二巡目 第7回 料敵篇 その3 『撃つべし撃つべし撃つべし!』 これって自分達もこういう隙を当たり前に作るってことになんない?

前回まで、おそらくは呉起ィさんの生きた戦国初期における自国を含む大国達の簡単な分析と基本的な迎撃方針が紹介されました。国土や地形のみならず、民族性や民衆の気性、政治の在り方まで・・・、実際のところ孫子先生の五事七計とさして変わりませんが、表現の違いによってイメージがだいぶ違い、戦争をするか否かを前提とした五事七計に比べて、どれと戦争するかはまだ分からないが潜在的な脅威には変わりはないとい…

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呉子 二巡目 第8回 料敵篇 その4 『撃つべし撃つべし撃つべ・・・チョイ待ち!』 勝てる相手には牙を剥き、勝てない相手には平身低頭、相手が弱くなったら牙を剥く、

前回は、こんな敵は撃つべし!という例が列挙されましたが、今回はもっと具体的な例が列挙されます。 実のところ、本では前回の内容よりも今回のほうが先に紹介されています。どうして順番を入れ替えたのかの理由はモチロン特にないッス! 以下、八つの例が紹介されますが、呉起ィさんが言うに、「卜(ぼく)せずして之(これ)と戦うもの」占わなくても分かる敵と戦うべき状態!・・・だそうで、「卜(ぼく)」につい…

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呉子 二巡目 第9回 治兵篇 その1『どうして命令はきかれるのか』 これはつまり・・・ホワイトなんブラックなん?

今回から呉子の治兵篇に入りたいと思いまッス! 「兵を治(おさ)める」いまだにこの「治」について統制なのか、まとめるなのか、団結させるなのか、具体的によく分かんないのが俺ッス! 本篇は「兵を用(もち)うるの道、何を先にする」軍事において何よりもまず先にやっておくべきことって何?・・・という武侯の質問から始まります。 これに対する呉起ィさんの答えが、「先(ま)ず四軽、二重、一信を明らか…

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呉子 二巡目 第10回 治兵篇 その2 『教え教わりと人と馬』 バカでかい伝言ゲームにしか見えないあたり、俺は組織には向かない!

今回は前回に続き治兵篇をやろうと思いまッス! 「人は 常に其の能(よ)くせざる所に死し、 其の便(びん)ならざる所に敗る。 故に用兵の法は教え戒むるを先と為す」人間というものは、自身の能力ではどうにもならない事態に遭遇して死に、自身の能力を発揮できない事態を前にして敗北する。だ~か~ら~、用兵に当たっては兵士達に必要な技術や原則を教え、やってはいけないことをよく戒めることをまずやらんと…

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呉子 二巡目 第11回 論将篇 その1 『これぞ古代のクラウゼヴィッツ』 そりゃあ古代から戦争は金がかかるわけですわ、平和でも金がかかりますわ

今回から論将篇に入りたいと思いまッス! 「将を論ず」将軍とはいかにあるべきか。 とはいえ、最初の文は前回の治兵篇で飛ばした文章から行きたいと思いまッス! 「凡(およ)そ兵戦の場、 屍を止むるの地、 死を必とせば則(すなわ)ち生き、 生を必とせば則ち死す」戦場というのは屍が横たわる場である。死を覚悟すれば生き残り、絶対に生き残ろうとすれば死んでしまう。 生中に死あり、死中に生あり、…

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呉子 二巡目 第12回 論将篇 その2 『こんな将軍はこうヤレ』 生まれてこのかた発声練習なんぞやったこともねえ!

今回は呉子 論将篇の残りをやりたいと思いまッス!内容としては、将軍ならこうしなさい、という定番のお話。 「凡(およ)そ戦(いくさ)の要は、 必ず先(ま)ず其の将を占うて其の才を察し、 其の形に因(よ)りて其の権を用うるときは、 則(すなわ)ち労せずして功 挙がる」だいたいの戦いの中で肝心なのは、必ずまず敵将がいかなる人物かを見分け、その人物の在り方のままに敵が軍を動かす時、苦労なく成功…

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呉子 二巡目 第13回 応変篇 その1 『どうにもならない時もある』 いかなる問にも俺なら即座にさじを投げるね!

今回から呉子 応変篇に入りたいと思いまッス! 呉子 全六篇の五番目ですが、六番目の励士篇はワンエピソードで一篇ですので、複数の内容が語られている篇としてはこの応変篇が最後になりまッス! 「変に応ず」戦況の変化にいかに応じるか ということを武侯の問いに呉起ィさんが答えるという問答を中心とした篇がこの応変篇で、 呉子の一巡目の時は、武侯による不意打ち面接に対して、呉起ィさんが返答を通…

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呉子 二巡目 第14回 応変篇 その2 『不利な法則がコチラに働いた時~』 コチラが得意な戦法を相手が使ってきたらって定番の展開?

今回も前回から続いて応変篇の続きをやりたいと思いまッス! 武侯の問いを答えるだけでなくそれを通じて魏王としての器まで批判していく呉起ィさんによる恐怖の連続論破。という前提でこの篇を読んでますが、 二巡目になりますと、武侯自身も呉起ィさんの原則を、ある程度知ってから、その原則が当てはまらなそうな、あるいは補正が必要かもしれない、そんな事例を問にしてんじゃねえかとふと思いましたが、それが…

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呉子 二巡目 第15回 応変篇 その3 『取るなら上から』 もう長いこと太陽が出てる時に外出してないわ・・・

今回は応変篇の最後になりまッス。 前回の最後に大沼沢地で戦うはめになってしまった時の対処法として水戦について語られましたが、 次の質問にもまた水が出てきます。しかしちょっと様相が異なり・・・。 Question8ある日、武侯は問いました。「天 久しく連雨、 馬 陥り 車 止まり、 四面に敵を受け、 三軍 驚駭(きょうがい)、 之(これ)を為すこと如何(いかん)」雨が続き、馬は足…

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呉子 二巡目 第16回 励士篇 『呉子式 追い込み法』 家族ぐるみという辺りが実にキツイものに見えてくる・・・

今回は呉子 最後の篇励士篇をやりたいと思いまッス!この篇はワンエピソードで成り立っていることもあり、全体として短い呉子の中でも最も短い篇となっています。 「士を励(はげ)ます」文だけを見れば、ガンバレーということになりますが、それは日本の現代の感覚で、孫子呉子から推測する大陸中華の感覚で言えば、励ますというのは、追い込むということ。 ある日、武侯は問いました。「刑を厳にし、賞を明らか…

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