ニッコロさんの君主論 第3回 第三章 その1 「複合的君主権の難点」・・・それ人生も同じだって言えたりする? 自分の人生が失敗だったって改めて認識しないとダメってこと?






君主権に二分類アリ
・世襲的君主権
・新しい君主権


領土の獲得過程に四つアリ
・他国の軍によるもの
・自国の軍によるもの
・幸運によるもの
・実力によるもの

新たに獲得した地域に事情アリ
・君主による統治に慣れている場合
・自由な国政に親しんでいる場合


世襲的君主が
新たな領土を獲得した場合は~
新しい君主権に分類されま~す

以上のことをふまえて~
目指せイタリア統一!


ということで
今回のお話は

第三章 複合的君主権 その1


世襲の君主が新領土を獲得した場合
それまで持ってた領土における世襲的君主権
新しく獲得した領土における新しい君主権

二つが複合的に混じる状態
それが複合的君主権

総じて

領土拡大中の国の支配者は
複合的君主権になるわけで

イタリアを統一する場合も
統一した直後は
複合的君主権で

複合的君主権は
タイヘンだよ

ってのが
本章でニッコロさんが
言わんとしていることであると勝手に解釈さしていただきます

第二章は
世襲的君主権って楽だよな~
って話でした

複合的君主権の維持が大変な主な理由は
そもそも新しい君主権の維持が大変だから









ニッコロさんが言うに・・・

「いかに強大な軍事力を有する君主とて
 獲得予定地域の人々の好意は必要となる

という前提があるらしく

侵攻された地域の人々は
 自分達の現状改善を信じ
 支配者を変えたいと思い
 現在の君主に歯向かうために武器をとる

侵攻先の地域では
不満に思う人間が
裏切りに出ると・・・

まさに地獄絵図・・・

しかし

支配者をかえようとした
現地の人間達には
ロクなことがない
ニッコロさんは言うわけです

現地の人間達は
侵攻してきた新君主が率いる軍隊がやらかす
あんなこと
こんなこと
だいたい生活がひどいことになると・・・

当時のイタリアに限らず
欧州のお話では
軍隊は基本
給料・食料は現地調達
掠奪し放題だったんだと
後方からの補給が全てになるのは・・・いつだっけ?


ニッコロさん存命時代は
イタリアには
フランスやスペインが
入って来ちゃあ出ていくを繰り返すので
その都度
イタリア国内は掠奪され放題だったと・・・

半島外大国のみならず
半島内の小競り合いでも
傭兵達は一般人から略奪し放題だったと・・・

イタリア・・・恐ろしいな
とても第一次第二次と大戦のたびに甘く見られるのとは
イメージが違う・・・


新地域を獲得した君主は
そういう混乱を
止められないのか?

という問に
そう簡単にはいかない
と答えるのがニッコロさん

「獲得した地域における新君主は
 獲得過程で傷つけた人々全てをまず敵に回す
 そして
 味方してくれた人達の期待を満たすことが出来ず、
 彼等を味方にし続けることが出来ず、いつか敵に回す
 さらに、
 味方してくれた人達には地域獲得までの恩義があるので
 行動の制約などの強い行動には出れない

以上
新しい君主って
マジ大変

上の状況を全て成立した場合
領土を侵攻し獲得した新君主は
簡単にその地域を失うだろう

でも

反乱を起こした地域を
再びぶっ叩いて平定できたら
もう失うことはないだろう

とも言ってるわけでして

反乱鎮圧にあたっては
新君主は法にのっとり
何ら気兼ねなく疑わしい奴等を全員処分できるからだと

これが転じて
不穏分子の一掃にあたっては
反乱を起こさせるよう仕向ける
という謀略手段にまで拡大解釈されたあたりが
君主論が悪徳の書と
言われるゆえんになったかなってね・・・

ちなみにニッコロさんは
反乱を起こさせるってあたりについては
肯定しておりません
むしろ
反乱につながる前に潰せ
言うわけですが・・・

今回は
ニッコロさん自身がその眼で見た
失敗例について紹介したいと思います

その一例は
フランス王ルイ12世

この王様の
失敗については
割と長く書いてありまして・・・

簡単に言いますと

ヴェネツィア人がロンバルディアという地方の一部が欲しいと思って
ルイ12世率いる仏軍をイタリアに招き入れる。
ロンバルディアを持っていたジェノヴァはすぐ降伏。
イタリア半島激震
フィレンツェをはじめとする半島内の大勢力の大部分が
ルイ12世の下に馳せ参じることに・・・

「ヴェネツィア人はロンバルディアの二か所を手に入れるために
 仏王ルイ12世をイタリアの三分の二の支配者とした」

そこで終われば
ルイ12世スゴイ
で終わりますが

この王様・・・帰順を示した勢力に
安全と保護を与えるどころか
むしろぶっ叩きまくったというんだから
イタリアは大混乱・・・

この仏王さん
まず離婚を認めてもらうために
ローマ教皇に力を貸し
ローマ教皇はフランス軍の力でロマーニャ地方に侵攻
ロマーニャ地方には小国群があり
彼等もまた
「仏王に味方します」って言ってた連中だから反感買いまくり

仏王はさらに
イタリア南部の半島内大国ナポリを手に入れようとして
スペイン王と一緒になってナポリ王国を分割

この時スペインを招き入れたことで
イタリアで仏王に不満を持った連中は
スペイン王の味方に・・・

結局
仏王ルイ12世は
イタリアの三分の二の支配者の地位を放棄して
帰国・・・


結果
イタリアでは
ローマ教皇が強くなって
人々の間には
反仏感情だけが残りましたとさ・・・

ルイ12世ハッスル祭りの過程で
フィレンツェは
仏軍との関係で悪手を打ち
イタリア内の地位が
危うくなって・・・
ニッコロさんの出番となるわけです


イタリアにおける仏王失敗談
としましては
ルイ12世だけじゃないんですね
その前にシャルル八世が
似たようなことやっていて
ほとんど典型例になってたようで・・・

ニッコロさん自身
仏王ルイ12世がイタリアから去った後
改めて仏国にフィレンツェを支援してもらおうと
交渉に訪れた際
ルーアン枢機卿に
「お前らイタリア人って戦が分かってないよな?」
と嫌味を言われた時
上の例を挙げて
「アンタらフランス人は支配について分かってないよね」
と言い返したんだそうで・・・

ルーアンさんはそれで
グヌヌとなったんだから
自分達で認めるぐらいに
イタリアでのことは大失敗で
しかも同じこと繰り返してたんだなってね・・・

ここでニッコロさんの箴言が一つ生まれました
敵を強化する者は自ら亡ぶ
そりゃそうでしょうね・・・


まあでも
フランスのことを
笑ってるだけじゃ終わらないと

イタリアを統一するには
領土拡大をしないといけないわけで

複合的君主権の難点を
常にクリアしないといけないわけで

誰がとは言わないけども
いつかその時は来るわけで・・・


だから

領土を拡大する時
他国を侵略する時
他国を併合する時
その時に
どうすればいいのか・・・

その話につきましては
次回に回したいと思いま~す


ということで

次回更新

いつになるか分かんないっす!!


ちなみに
ニッコロさんは
仏国においてルーアンさんから
「気を付けろよ」
と某人物のことを教えられます
その人物が
チェーザレ・ボルジア

仏軍という他国軍をうまいこと使って
ローマ教皇領を広げた男
君主論では
理想の君主の一人とされる人物

まあでも
このブログで
チェーザレさんのことを詳しく書くのは
多分ないと思うな・・・




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